闇金解決相談員です。

今回は広告代理店の方から話をきいた事をまとめました。今回は集客方法別に伝えていこうと思います。

闇金はどうやって人を集めていたのか?

2000年以前の闇金業者は主に雑誌に掲載してもらうことで顧客を呼び寄せていたようです。現在はそうした広告も少なくなってきております。ここでは闇金が宣伝をするときに使ったメディアについて見出しを作ってみます。

◆雑誌広告◆

1.パチンコ雑誌などギャンブル雑誌への掲載

2.スポーツ新聞

3.タックシール

◆ネット広告◆

1.メルマガ

2.出会い系業者のメルマガ

3.金融比較サイト

4.仮審査申込サイト(一括申込サイトなど)

5.スパムメール

闇金は好んでパチンコ雑誌などギャンブル雑誌へ掲載

紹介業が流行っていた時代、少なくとも10年以上前は雑誌広告派とインターネット派が混在していたようです。

特にパチンコ雑誌など攻略雑誌と呼ばれる媒体への露出が効果が良く好まれていました。当時の攻略雑誌を見ると闇金広告とアダルト広告ばかり目立っており一般的な広告は皆無です。

当時を知る代理店の方からのお話では雑誌の片面のさらに半分の広告と、片面の1/4と言う広告が人気だったそうです。ティッシュサイズとでもいうのでしょうか

 このころの特徴は、パチンコ屋の外から電話してきて軍資金をすぐにも貸して欲しいという客が多く、紹介屋にとっては入れ食い状態だったと言います。

「うちでは今日の今日融資は無理だが、大手でノルマがキツイ店長がいるから裏で話をしておくので今から言うところへ行けば即日融資してもらる」

と言って最寄りの消費者金融へ走らせ、融資額の30%などを紹介手数料や謝礼金として払わせる手口が出流行したのです。

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パチンコ雑誌からの客は時間に追われておりすぐに貸してもらえるなら多少問題があってもかまわないという特徴を持っていたそうです。ほかの雑誌と比べて掲載基準が低いこうした成年向け雑誌は貸金業登録許可書のトップ1枚だけあればよいといったゆるい掲載基準であり、このことが闇金広告の氾濫を招いたと言っても過言では無かったようです。

闇金ご用達、スポーツ新聞の広告欄

紹介業型の闇金業者が好んで使っていた宣伝方式の1つです。3行広告などと言われる小さな文字が3行並んで電話番号が書いてあるような掲載もあったようですが、あまりに胡散臭いため闇金業者というよりは風俗業者などが出していたようです。ただ、高利貸などは3行広告専門で稼いでいたところもあるようです。

実際にはパチンコ雑誌などと同じように片面の紙面を割いたような広告を出しており、最大金額と金利そして、

無担保・無保証

即日融資

といった魔法の言葉を使って被害者を生みだしていたのです。

スポーツ新聞はブラックの方や高齢者の方が多かったそうです。3行広告は別にしてもパチンコ雑誌などと比べて客層の幅が広いのが特徴で、大手企業勤務のサラリーマンや公務員などが紛れ込んでくるため売上が一気に上がる可能性をもった媒体と言えたそうです。

しかし、闇金問題が取りざたされるようになるとスポーツ新聞でも有名どころ、発行部数が多いところなどはただちに掲載基準を変更して貸金業登録許可証の1枚だけではなく6枚全てのコピーが必須など対応をしていたようです

それでも世間の風当たりが強くなると、都市部の新聞は軒並み掲載NGとなり、その後は地方発行の新聞に宣伝するようになっていきました。最後まで掲載出来たのが九州地方と言われ、そのため九州闇金は基本的にネットに弱いと言われておりました。

タックシール(いわゆる封筒の宛名シール)

耳馴染みがないかもしれませんが、ダイレクトメールなどに住所や名前が貼りつけられたシールがあるのをご存じでしょうか?そのシールのことをタックシールと呼ぶそうです。広告代理店の専門用語なのか一般的な商品名なのかは不明です。

タックシール広告とはダイレクトメール、DM宣伝のことで、大量に仕入れた個人情報をシールにしてダイレクトメールの宛先として貼り付け郵送するという宣伝方式です。

いまでも、大量のDMが届くといったこともあるようですが、手法自体はかなり古く使い古された宣伝手法と言えるでしょう。

タックシールの特徴は一度被害に遭った顧客だけを選別して宣伝できるということのようで、詐欺師が言うカモリストという被害者リストをシールにしてDMを送りつけ2匹目のドジョウ狙いをするのに適していると言うことです。広告代理店が取り扱うケースもあれば名簿屋が取扱いを行う場合もあったようです。

現在でも、ネット闇金に個人情報を教えてしまうとおびただしい数のダイレクトメールが届くと言った報告も挙がっております。

[豆]ダイレクトメールは郵便局に行って、以後このダイレクトメールの受け取りを拒否したいと言えば対応してくれる場合もあります。ひどい場合には郵便局に相談してみてください。

紙媒体最大の特徴

紙媒体と言われる雑誌や新聞、ダイレクトメール宣伝の最大の特徴は、

客が自ら電話をかける

事であったそうです。ネット宣伝は申込フォームなるページでネット申込をして折り返し闇金業者が電話をするため、紙媒体と比較すると客に営業するまでに時間がかかると言ったデメリットがあります。

営業会社や営業経験者は分かると思いますが商売の基本は、

客が興味を持ったその瞬間

だと言われております。だからこそ、ディーラーはショールームに来た客をそのまま返すことはしませんし、キッズコーナーはできるだけ滞在時間を長くし、客の興味が途切れる前に契約を結んでしまうために存在しているのです。

 

しかし紙媒体にはデメリットも存在します。

電話が鳴るまで待つしかない

と言うことです。紙媒体には発売日が存在します。発売日が一番多く電話が鳴るため、他の現場から口説きと呼ばれる電話対応のオペレーターを借りて勝負をかけることも良くあったそうです。そのような場合、店長が持ち出しで日当を払いオペレーターを借りてきて客の電話を待つため、電話が鳴らないなど効果が悪い雑誌の場合、売上が上がらず宣伝費用を払わないなどのトラブルもあったようです。

「広告宣伝は顧客を必ず連れてくるというものではありません。0の時もあればお祭り騒ぎのときもある。それが広告なんです。たくさん電話が鳴っても掲載費は変わらず、ならなければ宣伝費は払わないと言うのは都合が良い言い訳だ。だから私たちは前金以外受けなかった。」

とはある広告代理店元社員の方の言葉です。加えてこんなことも教えてもらえました。

「人材募集雑誌や飲食店の紹介雑誌などの場合、担当とは別スタッフ、別部署の人間が面接希望の電話をしたり、店の予約をしたりするんですよ。いまでこそ有名になったあの●●●●なんてナリ専門の部隊(電話をかけるサクラ行為)作って電話させてましたからね。そうしないと効果がないと言われて広告打ち切られちゃいますから。さすがに、闇金とは違ってお金は払ってくれますけどねw」

全く不愉快な話ですし面白くもありませんでした。そもそも電話もならないような広告媒体ならば値段など付けずに無料で掲載すればよいと思います。

自分たちの都合のよい商慣習で商いをしていた闇金業者は、広告宣伝費は巨額でも信用性が全くないため常に前金で支払いをする必要があったようです。これはその後のネット宣伝についても同じでした。

 

次回はネット広告について代理店から伺った話を書いていこうと思います。