闇金解決相談員です。
本日は闇金ネット広告、出会い系業者メルマガ編に入ります。驚きの宣伝手法にあきれるばかりです。
◆ネット広告◆
1.懸賞メルマガ
2.出会い系業者のメルマガ
3.金融比較サイト
4.仮審査申込サイト(一括申込サイトなど)
5.スパムメール
出会い系業者のメルマガ
懸賞サイトなどが自主規制をし、雑誌媒体が掲載可否を厳しくすることで闇金業者が露出できる広告が少なくなってきたこの時期、その広告費に目を付けた業種があったのです。
出会い系サイトの同報メールで宣伝
この時代は出会い系サイトも全盛で1サイトの売り上げが1億円を超えるといったこともありバブル真っただ中と言えます。そんな時にさらに稼ぐために、サイトを切り売りして自分たちに影響が無い業種の広告を受ける出会い系サイト会社が出てきたのです。そこには悪徳業者の巧妙な知恵が隠されていたのです。
彼らが広告配信を許可をしたのは、後払いなどでお金を払わないユーザーに対して出会い系サイトが送っていた支払い催促メール、通称「トクソク」と呼ばれていたメールでした。
出会い系業者としてはポイントを使ってサービスを受けたにもかかわらずお金を払わないユーザーからの回収率をアップさせるためにはどうしたらよいかに頭を悩ませていたそうです。そこで考え出されたのが広告収益で利益を上げること、そして金融会社の広告を中心に受付をすることでした。
お金に困ったユーザーが飛びついたトクソク宣伝
当時から出会い系サイト業者はサクラを使って営業をしておりました。ポイントが無くなりそうになると、リアルで出会うことを示唆するようなメールを送ることで新たにポイントを購入させるような演出を行って売り上げを稼ぎ出していたのです。ユーザーはあと少しで会えると思いなんとかお金を工面しようとしますが、ヘビーユーザーになればなるほど、お金に余裕が無く結果として後払いの催促メールに悩まされるところまで生活を切り崩してしまっていたのです。
そこに登場したのがトクソク宣伝手法です。
支払い催促をするメールの下に、
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このような広告原稿とアドレスをのせたのです。お金に困ったユーザーにとってはまさに渡りに船だったと思います。出会い系業者が狙ったのはお金に困ったユーザーが金融会社でお金を借りてそのお金を自分たちの未回収分に充当させれば回収率が上がるし、掲載料金をもらえるので一石二鳥ということだったのです。
ところが、載っていた広告は全て闇金、出会い系業者が闇金が自分たちでお金を貸していないことを知らなかったのです。その上、貸付をおこなっていたキャッシング大手各社が掲載基準を変更してきたのです。
大手消費者金融が徹底的に嫌った青年広告
そのころ、借り過ぎ問題が社会化しはじめており、
「必要ないのにお金を借りるのはどうなんだ?」
という風潮や、大手消費者金融が債務者に内緒で保険会社と死亡保険契約を結んでいたことが明るみに出ました。
債務者が死亡しても保険会社が残債を消費者金融に支払う保険ため消費者金融会社は返済不可に陥った債務者は亡くなってしまった方が良いという状態を現実に作っていたのです。まさに漫画に出てくる闇金のやっていることを大手キャッシング会社がやっていたのですから大ニュースになってしまいました。法律には違反しておらずとも世論が許さなかったのです。当時、大手消費者金融はメディアミックスでテレビやラジオといったマス広告と併用してアフィリエイト広告で顧客を募っており作り上げてきたイメージを回復するため、ネットに関してある広告規制を敷いてきたそうです。それが、
青年媒体への出稿禁止と違法性のある業者との併用掲載禁止
と呼ばれるもので、要するにアダルト広告へは掲載するな、闇金やマルチ、情報商材サイト、出会い系サイトなどと一緒に同じページで宣伝するなと言うものだったそうです。
つまり、出会い系サイトのトクソク宣伝に出稿する事は出来なかったのです。
これが、出会い系サイトの督促メールには闇金しか載らないカラクリだったのだそうです。
督促メールに闇金融の宣伝を挟み込むなど、他人が聞いても上手くできていると思う宣伝方法ですが思ったより長続きしなかったそうです。それには訳があったのです。
あまりに客質が悪くて売上にならない
出会い系サイトに手を出すのは男性だけという時代、出会い系をやっているという羞恥心が出会い系サイトの社会問題化を妨げ、売上を安定させてきた要因と言われているそうですが、事情が少し変わってきたのです。スパムメールなどによって、
「出会い系サイトはサクラを使った悪質サイトなんではないか?」
という風潮になってきたのです。こうなってくると、利用者もあの手この手になってくるものです。出会い系サイトの中でアクティブに動いているユーザーは怖いものナシ!さらに、知識武装しているツワモノ!というケースが増えてきたのです。
今まではヘビーユーザーが貯金を失い、借金をしてでも相手とのやり取りを続けたいというせつないまでの想いが理由で闇金に申込してしまった顧客が主なターゲットだったのに対して、客層が明らかに変わってしまったそうなのです。
無料ポイントを使ったら基本はお金を払わない、広告宣伝と分かって闇金申込をしてお金を貸してくれないなら電話を着信拒否にするといったユーザーが増えてきたのだそうです。
こうしたユーザーはネットを使いこなしており、ネットで闇金の手口を勉強しているため、個人情報がデタラメで追い込みに使えなかったり、会話を録音されてネットで公開されたりと闇金に対して攻撃的なユーザーだったのです。
中にはクロサギさながら闇金からお金を借りてトンズラする猛者もいてグループ内で携帯電話番号と名前がブラックリストになっていたという話もあったそうです。
最終的にはどんなに顧客が入っても売上に結び付けることができず、この広告は終焉を迎えてしまいました。
次回は闇金融と正規業者を混在させることで荒稼ぎした金融比較サイトについてご紹介します。