現在、最悪の闇金手口であると言われている銀行口座のだまし取り、売買ですがあまりにも厳しすぎる対応についに法曹界が動いたようです。しかし現時点で具体的に実行力を持ってくるかについては未知であり今後の動向が注目されます。

この記事を読まれている方で見つけたサイトに申し込みをしていない方はまず「闇金サイトを見分ける方法」を先に読んでください。そのサイトが闇金なのかを申し込みをする前に見分ける方法を細かく説明しております。銀行口座詐欺は被害に遭ってしまうと全てが終わってしまいます。そうならないためにもこの記事は読んでおくことできっとあなたの役に立ちます。

さりとていままでの厳しすぎる対応が少しでも緩和する可能性がでてきたことは闇金被害者にとって好転材料であるといえます。どのような記事が入ったのかそしてその背景にあるものは何か?などとについて考察してみたいと思います。

ニュースソース:悪用で口座凍結 全国銀行協会などに抗議文

犯罪とは無関係の人の口座が、振り込め詐欺などの犯罪に悪用され、口座が凍結されるケースが出ているとして、弁護士らによる支援団体が全国銀行協会などに抗議文を提出し、改善を求めた。

記事によると犯罪とは無関係の人の口座が犯罪資金の収集用口座として使われた結果、凍結され就職ができないなど生活に影響が出ていることについて弁護士、司法書士が抗議文を出したとあります。

簡潔な文章なので表現方法にご幣が生じる可能性があると感じましたので少し補足しながら考えてみたいと思います。口座が悪用された方がどのようにして犯罪者に口座を渡したのかなど詳しい説明は一切ありません。そして、犯罪とは無関係の人の口座という書き方についても一定の理解はできますが裏に別の意図が隠れているのではないかと感じます。

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・多くがヤミ金業者、口座買取業者を経由

犯罪グループが他人名義の銀行口座を手に入れる背景には道具屋の存在があります。昨年まで猛威をふるっていた口座買取業者、サイト等はその典型です。しかし昨夏に一斉摘発を受けたのかサイト閉鎖し地下にもぐってしまいました。逮捕者が出たのかは不明ですがサイトが消えたのは事実です。

その後、銀行口座の売買価格が跳ね上がっているらしいという裏情報をキャッチしたことからおそらく警察が本格的に動いたのだと当サイトでは考えております。そして新しい手口、闇金業者による口座のだまし取りが始まりました。

彼らはそれまで携帯電話をだまし取る詐欺を中心に展開していたグループだと思われておりますが裏社会の銀行口座売買価格の値上がりに目を付け、転売する商品を携帯電話から銀行口座に変えたのだと考えられております。

そもそも携帯電話をだまし取っていたのは転売価格、リセールバリューが高いからでありそれよりも売却率の良い商品が登場した以上、そちらに乗り換えることに不思議はありません。

そんな折、当サイトが開設している相談窓口に匿名の電話が入り裏社会の動向について情報提供がありました。

確証は取れておりませんがその情報提供者によるとアイフォンが1台あたり3万円~5万円で買い取りをされていたが昨夏以降、トバシ口座が激減し価格が急騰した。銀行口座は個人で10万円~、法人で35万円にまで跳ね上がりお祭り騒ぎになった、ということでした。これだけ値段が異なっているのであれば業者がだまし取る商品が口座になるのもうなずけます。

そして現在まで、闇金被害の中心は銀行口座のだまし取りになってしまいました。

昨年、当サイトで危険告知をしていた通りの展開になってしまったのです。しかし、多くの弁護士事務所や司法書士事務所は銀行口座のだまし取り詐欺については消極的であり多くの事務所では口座凍結依頼を断ってきます。

詐欺の手口は常に進化しております。携帯電話のだまし取りが登場した当初、闇金被害を扱っている法律事務所は案件について懐疑的な話しをしておりました。しかし結局は依頼を受けていることを鑑みれば今回のケースにおいても早晩、事務所の見解が変わるのではないかと思っておりました。

そんな矢先に今回のニュースが飛び込んだのです。

まさか全銀協に抗議文を出すとは思いませんでしたがおそらくジャブなのだと思います。記事には書かれておりませんが抗議文の主旨はおそらく、

関連口座の凍結

に関するものだと思っています。冒頭記事の書き方にご幣が生じる可能性がると書きましたがその意図はここにあります。法律事務所が銀行に抗議文を入れたのは犯罪に使われた口座に関するものではなく、そのことをきっかけにその名義人の銀行口座が順次止まっていく状況について抗議をしたのだと当サイトでは考えております。

どういうことか?

簡単に説明するとどのような理由があれ、闇金と知っていて相手に口座を送ればその人物は犯罪と無関係とはなりません。

悪用されるとは知りませんでした、という発言も言い訳にしかならず社会的な責任を取らされる可能性すらもあるほど責任重大な行為です。警察は被害が発生した口座について口座凍結依頼を出してくると言われております。その際、犯罪が拡大することを防ぐ目的で預金保険機構に対して犯罪にかかわっている可能性がある銀行口座情報を提供します。それが下記のサイトです。

振り込め詐欺救済法に基づく公告

振り込め詐欺救済法は、預金口座等への振込みを利用して行われた詐欺等の犯罪行為により被害を受けた方の財産的被害の迅速な回復等に資することを目的としています。このホームページは、預金保険機構による振り込め詐欺救済
法に基づく公告のためのものです。

ここに名前がのると新規の銀行口座が作れなくなる可能性が高くなります。簡単に理解をするならば、

他の銀行でこの名義人が警察沙汰になっているので自分たちの銀行でその名義人にサービスを提供しているならば利用を考えなければならない。

と銀行が解釈をしている可能性があるということです。具体的にはその名義人の銀行口座が次々と凍結される事態が発生します。これが関連口座の凍結です。

たしかに暴力団員や反社会勢力者は銀行口座を作ることが出来ません。しかしそれは暴力団である事を立証するリストに名前が記載されている人物です。今回のヤミ金問題での被害者と照らし合わせると全く別の考え方をしなければなりません。

相手に騙されて銀行口座を渡してしまった行為自体は社会的責任を取る必要があるかもしれませんがそれは裁判が行われて判決が出てからということになります。警察の捜査対象だとしても立件されなければ裁判にはなりません。

日本では疑わしきは罰せずが原則です。すると、その名義人が罰せられていないのであれば一般生活を送っている市民ということになります。その市民の口座がある日突然止まると言うことになる訳です。

関連口座の凍結については利用停止をしているのは銀行自身です。どのような理由で一般市民の口座を凍結したのかをハッキリさせる必要があるのではないか?サービス不提供に値いする確かな根拠があるのか?というのが今回の記事で弁護士などが抗議をしている本懐なのではないでしょうか。

単なる抗議文だけでは効力はありませんので銀行側としては書面を受け取るだけでなんら対応する必要はありません。ところがこの記事の文末にある、「民事訴訟なども検討する」という点が重要であるといえそうです。

抗議文を入れた弁護士はすでにこの点において民事訴訟を検討しているのではないか?それも集団訴訟という大きな影響力を持つようなやり方も視野にいれているのではないか?と邪推出来ます。

法律の専門家ならば抗議文が何の効力すらも持たないことは十分に承知しているわけです。内容証明と一緒でこれは本戦を行うためのジャブ打ちではないかと考えております。銀行口座は本人の意図しない理由で第3者により凍結された場合、反論できるように異議申し立てという制度が存在します。

この制度と絡めて法律の専門家が戦うのであれば銀行側としては穏やかではないでしょう。銀行側にも優秀な法律事務所がバックアップをしているはずですから当サイトなどが思いつくようなことはすでに対策の段階に入っていると思います。

結果として過払い金の時のような訴訟問題に発展するのか、水面下で社内規を変更するのかは分かりません。わかっているのは過払い金の時のように訴訟で被害者側に有利な判決が出たのであれば、この悪質な銀行口座だまし取りによる被害者の生活が好転する可能性があるということです。

とても小さな新聞記事ですが邪推と推測を持って解釈するのであればとても大きな意味を持ってくると確信しております。

銀行口座が凍結されてしまった方で何をどうすればよいかわからない方や次々と口座が凍結されている方は下記の相談ダイヤルまでお電話ください。

銀行座問題に精通している専門のスタッフが状況を詳しくお伺いして何が出来るのか?何をしなければならないのか?を具体的にして適切なアドバイスを行います。

ただし、当事者以外のご相談(親族、友人が口座凍結された等)についてのご相談はお断り致します。