闇金解決相談員です。
配信屋の迷惑メールにかける情熱はほとばしるほどに刺激的です、ただ全く尊敬はしません。何度もいいますが今では犯罪行為ですから。
さて、ドメイン指定受信が出た後、スパム業者は何をしたかというと、びっくりするようなプログラムを考え出しました。
闇金広告を複数の携帯端末から送信
「パソコンからの送信アドレスをブロックされてしまうのであれば、携帯端末から送ればよい」
発想の転換としてはわかるのですがそれを実際にやってのけた業者が出てきました。
制御につかうパソコンに複数の携帯端末を接続します。そしてそのIPアドレスから迷惑メールを送信するといった機械が販売されたのです。
当時は今ほど携帯電話の契約が厳しくなく、携帯会社もシェア争いをしていた時代ですから電話端末自体は簡単に手に入ったのです。
彼らは、高いパケット料金を払ってでも迷惑メールに固執しました。
なぜか?
とんでもなく儲かったからです。
こうして闇金業者やアダルト業者そして出会い系業者がこぞってスパムメール宣伝を支持、購入していたのです。
一節によると、1人の出会い系登録顧客を獲得する原価が150円程度だったと言われております。
これを3000円で販売するわけですから粗利益は実に95%にもなるわけです。早々かんたんにあきらめられるものではないと思います。
商売として考えればこんなボロい商売はないでしょうから。
ただ、携帯会社も対策を立ててきます、foma時代の到来です。fomaはそれまでの800m機種と違って色々な点でセキュリティに優れていたのです。迷惑メール対策などを視野に入れて開発されいたこともあり、先の配信マシーンが使えなくなる時代が到来します。
やっと、迷惑メール時代が終焉を迎えたかと思いきや、彼らは人気の無かったPCアドレスに目を付けたのです。
PCメールアドレスのスパム時代
「何をやってもダメのであればそれまで外国からの迷惑メールにしか荒らされていなかったPCアドレスに送ってみよう」
こう考えたスパム屋がいたのです。これが図に当たりました。
それまでは面倒事が多くて人気が無いと敬遠されていたPCアドレスですが、実際に宣伝をしてみると顧客単価が高く、年齢層も高いため脅迫行為などに屈することが多かったのです。
出会い系業者、闇金のハウスなどがこぞってPCアドレスをつかった迷惑メール広告を買うようになりました。さらに、それまでの生成方式から新しい方式に変化していったのです。
アドレスを収集する配信屋
それまでは生成してアドレスリストを構築していたのですが、比率プログラムが強化されることによりブロックが生成アドレスを見抜くようになったと言われております。そこで業者は生成をあきらめ新しく、アドレスを収集するようになります。
当時、カマセなどと言われた多くの無料サイトが存在しました。こうしたサイトはアドレスを収集する目的で作られたサイトなのです。
主なカマセサイト:
無料の占いサイト
懸賞サイト
着メロ・着うたサイト
こうしたサイトはなぜ無料に使えたのでしょか?
1つには宣伝メルマガを受信することが利用規約に記載されていたことが挙げられます。
しかし、実態は登録したアドレスを収集して迷惑メールのリストにしていたのです。
「最近急にスパムメールが増えた」
こうした意見が出始めたのもこの手法が一般化してきたからです。
特に闇金業者は好んで懸賞サイトのネタに興味を示しておりました。スパムだけでなく、懸賞サイト自体の広告を闇金のハウス業者が専売で購入するような力の入れようでした。
迷惑メールは国内配信から海外配信へ
「かませサイトが迷惑メールの温床になっているのではないか?」
と噂されるようになると出会い系サイトは迷惑メール広告を買い控えるようになりました。闇金についても同じで、懸賞サイト広告が終焉を迎えるとスパム広告から比較サイト広告など一般広告を買うようになったのです。かれらがこうもあっさりと儲かる宣伝から手を引いたのには意味があったのです。
「警察にが本格的な迷惑メール業者摘発に乗り出した」
のです。
法律施行当初は罰金刑で100万円程度という罪の軽いものでしたから、配信業者も罰金を払ってまた宣伝再開するような状態でした。しかし、警察も知識を蓄えてくると罪がいかに軽いかを知るようになったのだと思います。
早い勢いで迷惑メール条例違反に関しての罰則が厳しくなったのです。1000万円を超えるような罰金刑や刑事罰にまで発展したのです。
刑事罰に問われるようになるとスパム屋は、捕まっては割に合わない、と判断し多くの業者が表面上は廃業するようになりました。しかしこれは新たなるビジネスへの幕開けだったのです。
「厳しくなったのが国内の法律であれば、海外から配信すればいいじゃないか!」
机上の空論とも言えることを業者はやってのけたのです。私が知る限りではアジアの国のほとんど全てに一度は日本向けのスパム会社ができたのではないでしょうか?
フィリピン、香港、中国、タイ、インドネシア、ラオスetc
しかしアメリカなどはなかったのように思えます。これは当時のアメリカは回線料金を固定ではなく、使った量で課金する従量制方式がメインで割に合わないと聞いたことがあります。
これにより、海外から迷惑メールを配信する事が主流になった時代の到来です。出会い系サイトの事業者表記が国外の住所記載になってきたのもこの時代からです。
そして迷惑メール配信はスマホ時代へ
海外配信が猛威をふるっていたのは、アイフォンが登場して本格的なスマホ時代への幕開けと言われていた2007年ごろであると言えます。業者はこのころになると、PCアドレス配信よりも携帯電話向けのスパム宣伝を好むようになりました。
アンドロイドはGmail登録が必須のためGmailにスパムを送りつけたのです。
そこには携帯会社が長年培ってきた日本のスパム業者とのノウハウが無かったのです。こうして、また携帯電話に夜毎メールが届くことになります。
スマホ時代の迷惑メールには大きな流れが3つありますので次回はその辺について書いていきたいと思います。