つい先日、ある闇金業者が捕まりました。
彼らは名簿と呼ばれる債務者リストを使って新規電話をかけて貸付を行っていましたが貸金業登録番号をを取得しておらず逮捕されました。やっている行為は頭の先からつま先まで容認することは出来ず悪質な行為ですが、今回当サイトが問題視したのは彼らが所有していた「債務者リスト」です。
闇金業者が持っている債務者リストとは
この闇金業者はどこからか手に入れた借金をしている人の名簿情報を手に入れて営業をしていました。リスト型闇金の歴史は思いのほか古く最初は電話帳で合ったと言われ個人情報保護法が施行されるまでは絶対的な人気を持っていました。
しかし個人情報の扱いが慎重視されるようになると、リストに関する問題提起がなされるようになり名簿屋も商売がやりづらくなりました。それまで名簿屋なるあやしげな会社がどこからか手に入れた名簿を高値で買わされていた業者も自分たちでリストを調達して経費を抑える動きが活発化してきました。そこで闇金業者が債務者リストをどのように手に入れているのかを調べてみました。
闇金業者が自前でカモリストを調達する方法
闇金業者が債務者リストを調達しているのかについて調べるにあたりリスト売買をおこなっていたある広告代理店会社の人物に話を訊くことができました。その人物からでてきた言葉に私たちは驚きを隠せませんでした。
なぜなら、
「リストは消費者金融や銀行など金融機関からでてきていた」
からです。誤解が無いように補足をしますが会社ぐるみで流出してるわけではありません。そんなことをしても会社には全くメリットがないばかりか違法性を問われる分デメリットの方が多いからです。
ではなぜ金融会社から名簿がでてしまうのか?
それにはこんな背景があると言うことを訊けました。
闇金は貸金業登録をしていないから闇金
銀行にしても消費者金融にせよノンバンクもそうですが金融業界で働く人間は消費者金融で借入することを極端に嫌います。
なぜなら自分たちの個人情報が信用情報機関にのれば、会社に借金がばれてしまうからです。面白いことに金融業界はお金を貸すことが仕事なのに自分たち身内が他社で借金する事を嫌います。自己管理が出来ない人物として見られてしまうらしいのです。
確かに自社の商品に手を出すような人間は仕事人として失格と言われても文句は言えないかと思います。しかし、貸金業は合法的なサービスとしてしっかりと認められているにもかかわらずこうした見解というが金融業界のいびつさを表してもいると言えます。
さてここからが本題になりますが、金融マンでも借金しなければならない事態に陥ることだってあります。しかし、合法的なキャッシング会社で借りればその情報がのってしまい以後の自分の査定に響く可能性がある。
そんな時あなたならどうしますか?
少数かもしれませんが金融マンはそんな時、闇金に頼る場合があるそうなのです。闇金は貸金業登録を行っておりませんのでそこで借入をしても信用情報にデータがのることはありません。そのため金融マンはお金が必要になった時、闇金から借りると都合がよいと言うことなのです。
カモリストを入手するために金融マンをゆする闇金業者
こうした流れは今でもあり、銀行マンや消費者金融マンは支払いが良いので積極的に貸し出しをするということもあるようです。
当たり前ですが返済が滞れば勤務先に電話がかかります。相手も同じ金融業者ですから闇金から電話が鳴れば大問題になり懲戒免職の可能性もあるそうです。数万円の借金で人生を棒に振るわけにはいきませんから高金利でもしっかりと支払いをしてくるため闇金業者には好まれる業種だそうです。
さて、そんな金融マンでも支払いができなくなるような人物もいます。そんな時などうするか?
例え金融マンでも闇金がやることは変わりません。勤務先に電話をして闇金だコラ!金返せコラ!と怒鳴り散らすのが今までのケースでした。しかし、ここ数年でその傾向が少し変わってきたのです。
頭のいい闇金グループは怒鳴り散らす代わりに、顧客名簿を横流しすれば返済遅延を許してやると持ちかけ始めたのです。
顧客管理などを行っている支店長クラスであればリスクはあるにせよ名簿を持ちだすことは可能なのだそうです。印刷する場合もあれば、携帯電話の写メで画面を撮影しエクセルにまとめるといったマメな人物もいるそうです。
しかしながら一度でも情報を流出すればもう後戻りはできません。闇金側はこうして手に入れた債務者名簿をもとに新規電話をかけて顧客を闇金に引っ張り込みます。名簿が足りなくなればまた声をかけ、被害者が嫌がればやったことを会社にバラしてクビにしてやると脅してきます。
一度でも手を汚せばもうもとには戻らないのです。
確かに闇金問題は無くすべき悪質商法で被害者救済は大切だと思います。しかし、こうした背景をもとに出てくるような場合、流出させた人物を被害者と呼ぶには抵抗があります。
つい最近も金融業界から個人情報が流出したとニュース報道がありました。
詐欺グループにどうやって近づいたのかはわかりませんし、闇金と書いていないことから自らが個人情報を売ってしまったのだと思います。こんな人物に同情するこはできませんし実刑で当たり前だとも思います。動機もさることながらお金のために個人情報を詐欺グループに渡すなど言語道断です。
現在の闇金とくに短期高利やソフト闇金、押し貸し詐欺などは他人の口座を使って営業します。そのことがさらに被害者に追い打ちをかけているのです。
闇金とかかわれば銀行口座が凍結される
闇金業者は自分たちの情報を隠して他人の銀行口座や他人名義の携帯電話で営業して捕まるリスクを回避します。そしてその行為が今、被害者をさらに追い込んでしまう事態になっているのです。
闇金がトバシと呼んでいる銀行口座を使って取引をすれば、闇金が使っている口座が凍結されるだけでなく、かかわった被害者さんの口座も止まってしまうのです。
こちらについては最新の情報記事をアップ致しましたので銀行口座が何故止まるのかも含めて確認しておいてください。
このことが昨年ごろから社会問題化してきているのです。一度口座が止まってしまえばその名義人で新しく口座を作ることは出来ません。従って、口座が止まればその人の人生が大きく変わってしまうと言っても過言ではないほどの事態になっているのです。
金融マンならばそのことは知っているはずなのです。
詐欺グループに個人情報を売り渡すことでどうなるか、そんなことは金融マンならだれしもが簡単に想像できるのです。それを知っていてい自分の欲求のために個人情報、顧客情報を売るなどまったくもって許すことはできません。
先のロイターの記事で被告は実刑となっておりますが当然なのです。人の人生を狂わせるような行為をしているのですから執行猶予など必要ないと当サイトでは考えます。
自分の個人情報が完璧などと思わない
銀行だから情報管理は完ぺきだなどと思わない事です。自分の情報がいつどこで誰に漏れるかなどわからないのです。そして実際に行員による情報の流出事件が発生していることを考えれば情報による影響をしっかりと考えなければなりません。
やっかいな世の中ではありますが自分の身は自分で守るしか無くなってきております。当サイトでも出来る限りこうした問題について情報を集めてまいりますので、元金融マンの方や業界人で闇をご存じの方は手口などをご連絡ください。
もちろん、ご投稿頂いても問題ありません。皆さまからのご投稿により情報が集まれば詐欺は未然に防ぐことが出来るのです。また被害に遭われている方は何をすればよいかなどわからないことが多いと思いますので無料相談ダイヤルまでお電話ください。