違法な銀行口座、トバシについて
ツイッターのDMで当サイトによく問合せを頂くのでこの場を借りて説明したい。
トバシ口座
とは他人名義の銀行口座のことである。
銀行は口座を売買することもレンタルで貸し出すことも認めていない。
自分の銀行口座を売ることは違法だし、他人の口座を使ってお金を回収する行為も違法である。
違法行為上で得た利益は犯罪収益である。
日本には犯罪収益移転防止法という法律があり犯罪のお金をクリーニングするような行為を禁じている。
マネーロンダリングといえばわかりやすいだろう。
通称マネロンと呼ばれる行為で犯罪によるお金を警察の目から遠ざける行為は違法である。
総務省のホームページに警視庁がまとめたPDFあるので「犯罪収益移転防止法等の概要について」を確認してもらいたい。
上記した円グラフの下に後払い現金化や給料ファクタリング業者との契約に該当すると思われる記述が確認出来るだろう。
通称トバシ、闇金業者の専門用語
口座売買やだまし取りで手に入れられた銀行口座をトバシ呼ぶことはすでに記載したがそれ以外にもいろいろな言い方がある。
銀行口座の呼び名
・トバシ
・板
・レンタル
例えば闇金業者や悪質出会い系サイトなどが振込用の口座を調達する場合など、
「板がのこり2枚しか無いから調達しといて」
といった具合で使われる。
専門用語を使うのはそのままの言葉では明らかな違法になってしまい言い訳が出来ないからである。
決してファッションではないということ、闇ビジネスは徹底的に練られているので何1つ無駄なのものが無い。
ラインやメッセンジャーを使ってやり取りをするのは匿名性が強いから。
しかし記録が残るので、
「銀行口座調達してきて」
などといえばその時点で売買口座であると判断され証拠になってしまう。
さらに言えばこうした口座売買の取引現場なども以前と異なってきている。
以前は道具屋と呼ばれる人物と喫茶店(カメラが無い喫茶店を使うため単店舗営業の店)を使ったり街中や公園などで受け渡しをしていた。
しかし監視カメラがそこらじゅうに設置されるようになったため、人物特定が容易になったことから手法が変わった。
銀行口座に限らずトバシの携帯を手に入れる際など、駅のコインロッカーを使うようになった。
携帯電話を使ったコインロッカー等を使いあらかじめ電話でやりとりした暗証番号を入力することで別人でも開けることができる。
道具屋がトバシのSIMや板をロッカーに入れてお金を入れる。
最低でも3時間以上の時間をずらすなど時間軸を変えて受け手が駅のロッカーでそれを受け取る。
便利になるということはまた犯罪の手口も進化させるということなのだとつくづく思う。
個人融資などという造語が独り歩きし組織を見よう見まねした「個人」融資をしているアカウント等も見かける。
ひととき融資などという言葉も出ているが組織ではそのようなことはしない。これなど無登録でお金を貸した出資法違反で逮捕され、出資法上限を超えた金利で再逮捕、そして売春防止法違反で再再逮捕になる。
ソフト闇金や給料ファクタリング業者、後払い現金化業者はこんなバカなことはしない。
それこそがツイッターで個人融資のアカウントをみて自分でもできると勘違いした個人が行っていることを裏付けている。
接すれば逮捕される可能性が高まり逮捕されれば押収された携帯電話から組織の別メンバーが芋づる式にバレることになる。
そんなことはしないのだ。
逆に言えばだからこそツイッターの個人融資アカウントは危険であると言えるだろう。
どこまでやればOKなのかを知らない人物が見よう見まねでやっている可能性があるからだ。
個人間融資などという言葉は金融業界には無い。
個人の借金は個人間の問題だ、というのが建前になっているようだが金利を目的とし貸し出しているなら立派な貸金業だ。
貸金業ならば貸金業登録を取得しなければ運営はできない。
それが個人であろうが法人であろうが金利を得ることを目的としたビジネスなのだから言い訳など通用しない。
さて、闇の専門用語は他にもある。
たとえば、
トバシ携帯
である。これは第三者名義の携帯電話のことである。白ロムと勘違いしている人がいるが全く違う。
白ロムとは名義人が無い端末のことであり電話のことではない。
これもまた携帯電話会社に対する詐欺罪に問われるため携帯電話を転売するようなことは絶対に避けなければならない。
ちなみに赤ロムという言葉もある。
赤ロムは携帯電話会社がなんらかの理由で理由不能にした端末のころ。
SIMが無くても携帯端末自体は通信を行うことができるため携帯電話会社が処理をすればその端末はどんなSIMを差し込んでも利用することが出来ない。
多くは詐欺に使われた端末で警察からの依頼により携帯電話会社が端末を使用不能にするのに用いられている。
こうした言葉意外にもいくつか専門用語はある。
例えば迷惑メールであるが、
大漁
配信
と呼ばれグレー業種を扱う広告代理店などで使われている。
メールでの受発注連絡などで見かけることが多い。
さらに言えば、
ポスト
といった言葉もある。これは現金の受け渡し等の際、業者が振り込みをするとカメラに記録が残るため広告代理店の入居しているビルのポストに現金で広告代理金を振り込むことを意味している。
他にも闇金や給料ファクタリング、後払い現金化業者が使う言葉で、
司
弁
なども一般的になってきてはいるが使われている。
「司」は司法書士のことであり、「弁」は弁護士のことである。
記載した言葉以外にもまだまだ沢山の言葉があるし年齢によって使う言葉が変わってきている。
当サイトは闇金やそれに関係があると思われるダークビジネス、違法ビジネスの情報を配信している。
こうした情報は毎日のように入ってくる。
銀行口座は絶対に売るな
闇金や特殊詐欺が銀行口座や携帯電話を騙し取るのは今に始まったことではない。もう10年近く前からこうした商売は存在している。
しかしハッキリと言っておくがお金に困っても決して銀行口座は売るな、もちろん携帯電話についてもそうだ。
違法ビジネスに手を染めれば抜け出せなくなる。
安易にお金を手にすることができると言うことは何かを売っているからなのだ。
それは自分の良心だけではない。
自分の個人情報を売っているのだ。
特に銀行口座の売買は復活出来ないほどの被害をこうむることになる。
なぜ口座を売ってはいけないのか?
口座を売るとどうなるのか?
これについては弁護士が詳しく説明しているので気になる方は専門家のしっかりとした記事を確認してもらいたい。
ヤミ金融業者などが、他人が作成した預金口座を利用して違法な取り立てを行ったり、架空請求を送り付け金融機関の預金口座に振り込みを請求するなど、組織的な犯罪において、譲り受けた口座が使用される例が相次いでいます。
このような事態に対処するため、犯罪収益移転防止法が度々改正され、本人確認の厳格化などの措置が取られています。社会的にも口座の譲り渡しには厳しい目が向けられており、最悪の場合銀行口座の凍結など、重大な結果をもたらすこともあります。
引用:愛知総合法律事務所
少し難しいがこちらはより詳細に記載しているので知識を蓄える意味でも一度は読んでもらいたい。
売ってくれという誘いにのって、自分の手元にある預金通帳などを他人に売ったら、犯罪による収益の移転防止に関する法律に違反し、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方という刑事罰を受ける可能性があります。
数年前まで口座買取業者のサイトが数多くあったが摘発されたこともあり現在はツイッターなどSNSや闇掲示板を通して売買されているようだが決して手をださないことだ。
口座買取業者については当時、当サイトでも注意喚起を行っていたので一覧ページを載せておく。
口座売買については全銀協も注意喚起を出しているのでこれもまた読んでおいてもらいたい。
全銀協とは全国の銀行が加盟している団体である。
- 口座を売買すると罪になることを認識する
- 使っていない口座は早めに解約する
- 紛失した預金通帳、キャッシュカードは早めに手続きをとる
引用:全銀協
銀行の情報は全銀協や預金保険機構といった団体により常に更新されている。
また預金保険機構が提供している「振り込め詐欺救済法に基づく公告」についても知ってもらいたい。
振り込め詐欺等で使われて銀行口座凍結されている名簿を確認することが出来る。
悪質業者にお金を振り込んでいる方は振込先名義の口座番号を入力してもらいたい。わからなければ名義人の名前をカタカナで入力することで調べることもできる。
タイムラグがあるとはいえ名前が確認出来た場合は明細があればお金を取り戻すことができるかもしれない。
これは覚えておいてもらいたい。
当サイトでお金が戻るかもしれないと言っているのはこれをもとにしている。
詐欺グループは出し子と呼ばれるお金を出勤する専門のアルバイトを雇っているため入金があるとすぐに出金してしまうためお金が残っているケースは少ないのだがそれでもやる価値はある。
オレオレ詐欺など被害金額が大きい場合は入金と同時に出し子が取りだしにかかるため残るお金は少ない。
しかし後払いや給料ファクタリングなど1人当たりの金額が数万円単位の場合、捕まるリスクを考えて午後3時以降に一回だけ出し子が引き出しに行く場合もある。
出し子は基本的にコンビニでお金を下ろす。
なぜならカメラがついている場所を知っていて指で押さえてカメラに映らないようにして下ろす、
銀行ではそうはいかないのだ。
360度監視カメラが天井から狙っているためどうやっても顔を撮られてしまうことを知っているのだ。
繰り返すが闇ビジネスは徹底的に練られている。
だからこそ警察が奮闘しても詐欺が無くならないのだ。
常に半歩先を歩いている。
弁護士、司法書士に依頼する訳
闇ビジネスに携わる人間はどこまでも賢い、そして勉強熱心でもある。
個人的にはその能力を一般企業で活かして欲しいと願っているがなぜかそういう人物は暗躍することを好む傾向にある。
ソフト闇金が保証人不要と言っているが実際には緊急連絡先を連帯保証人のように扱い取立を行ったり、給料ファクタリングなどという造語を作りだしファクタリングのブームに乗っかるなど本当に頭が良い。
後払い現金化に至っては弁護士を巻き込んでビジネスを展開しているところさえある。
このように闇ビジネスに精通している人物はとことん切れるのである。
被害者を何百人、何千人と生み出してきているため人の扱いにも慣れている。
そんな人物が上に立ちマニュアルを作り組織化してより大きな収益を上げているのが今の闇ビジネスだ。
たくさんの人間が介在していればそこに「営業会議」が開かれることになる。
営業会議ではより簡単に、よりたくさんのお金を巻き上げるために何をすべきかを話し合う。
ソフト闇金や給料ファクタリングなど練り上げられたマニュアルの集大成であると言えるだろう。
闇金ビジネスで練られたマニュアルとカスタムして給料ファクタリングに当て込むことで2年弱ではあったが合法ビジネスとしてしまったのだから。
そして今、後払いが最新ビジネスとして彼らに大きな利益をもたらしている。
彼らとてこのビジネスが永遠に合法で続けられるとは思ってもいない。
だからこそ、会社概要を隠し、振込先口座をトバシにしたりするのだ。
そんな海千山千相手に個人で戦いを挑むことなど出来ないだ。
闇金ウシジマ君のようなキャラクターは現実には存在しない。
ナニワ金融道のようなトイチで人情味あふれるキャラクターもまた存在しないのだ。
そこにあるのは、
いかにかんたんに、いかにたくさんのお金を稼げるか
だけなのである。
もしかしたら人間的には温かいのかもしれない。
しかし犯罪に手を染めてしまってはいけない。
そして組織犯罪とはそのような人間性すらも失わせてしまう。
被害者が個人で立ち向かうことを勧めないのは組織犯罪に対して独りで立ち向かいにはあまりにも情報格差があるからなのだ。
小学生の子供が大学教授にディベートを挑むようなものなのだ。
大学教授には同じだけ知識を持った専門員や資格のはく奪件を持つ学長に依頼するしかないのだ。
詐欺においては司法書士や弁護士がそれなのだ。
自分のお金を守るためにすべき最短で最善の方法を間違ってはいけない。
いろんな意見があると思うが少なくとも詐欺については法律のプロにお願いするのがベストだと信じている。