ほんの少し前になりますが銀行口座売買していたサイト関係者が一斉摘発されました。
当サイトでは終始一貫して銀行口座の売買に対する危険性を伝えてきましたが逮捕者が出たことで今後、危険性が表面化し被害者が減るのではと期待しております。
銀行口座の売買はネットの裏掲示板が主な情報交換ツールとして活躍しており「裏バイト」等と称した犯罪を助長するようなサイトで専門用語をちりばめながら行われいました。ところが、一昨年あたりからインターネットのウェブサイトでまるで合法ビジネスかのような綺麗なサイトが登場し始めたのです。
しかも、検索エンジン対策(通称SEO対策)と呼ばれる手法を使っており、「銀行口座 買取」などと入力すると口座売買サイトが1ページ目を支配してしまうという異常事態が発生したのです。
◆摘発前にSEO対策され検索ワード対策されていたサイト
【B-store】閉鎖
【大白屋】閉鎖
他にも数多くの銀行口座買取サイトが検索結果に軒を連ねておりました。
しかし、これらのサイトはすべて違法です。
何故このようなサイトが当たり前のようにホームページを持ち、申込者を募っているのか不思議でなりませんでした。複雑な法律が彼らの摘発を拒んでいるのではないかとさえ思ったほどです。
そんな折、先月10月に口座売買を行っていたメンバーを逮捕したと警察が発表したのです。容疑は「犯罪収益移転防止法違反」です。
簡単に説明すると、犯罪者が犯罪で稼ぎ出したお金を移したり移転することで警察の追跡をかわすことを防ぐことを目的とした法律です。
当たり前の話ですが、犯罪者は自分たちの名義で銀行口座を持つことはしませんし、そんなことをすれば逮捕され芋づる式に関係者も逮捕されることを知っているからです。
そこで、道具屋と呼ばれるこうした犯罪を手助けする業者から他人名義の銀行口座を買っています。
道具屋と口座売却した人の関係性が薄いため警察が捜査しても詐欺の本丸にたどりつくのに時間がかかり、捜査が難航しているうちに詐欺グループは逃げてしまいます。
こうした道具屋の存在は警察も早い段階から把握しており昨年末あたりから本格的に摘発が始まっています。たとえば昨年はレンタル携帯事業者が数多く摘発されております。
彼らは犯罪グループが電話営業する際に必要とするトバシといわれる他人名義の電話を調達するのが主な仕事です。表向きは携帯電話を持てない方や外国人向けに期間貸しをすると言われておりますが、裏では犯罪者にツールを提供していたというわけです。
摘発の効果は絶大でしばらくの間、ちまたの闇金広告が停止したほどでした。しかしそれも一時で春先にはまた別のレンタル事業者が登場し詐欺グループに電話回線を供給しているようです。
この背景に携帯電話買取詐欺の存在があります。今年初めごろから爆発的に携帯電話だまし取り詐欺が増えているのです。レンタル携帯電話業者が摘発されたことで端末の供給が不安定になり、トバシ携帯の闇価格が高騰したことに反応したと思われます。
価格高騰に目を付けたのが押し貸し詐欺をおこなっていた闇金業者というわけです。犯罪行為を行う人種というのはよほどにお金儲けが好きなようでレンタル携帯会社が摘発されたのとほぼ同時期に電話の価格が上がることを予想して動き始めたようなのです。
2016年も後半にさしかかってきた現在、都内に大きなレンタル携帯事業者の存在があるようです。固定電話回線というのはエリアによって番号帯がある程度決まっているのです。つまり、1箇所で1000回線など大量の電話回線を契約するとその番号は同じようになるのです。
闇金を見極める1つの判断方法として100%ではありませんが大きな参考になる方法として、
03-6635-****
には注意しても間違いではないと言えます。(2016年現在)
今後もしばらくはこの流れが続くと思いますので気になる方は頭の片隅に入れておくとよいと思います。
話題がそれてしまいましたので銀行口座売買に戻します。前述しましたが銀行口座の売買は違法です。
売ることも買うこともできません、譲渡したり担保物件になることもありません。
これを覚えているだけで犯罪に巻き込まれる可能性を防ぐことができます。
2016/11月現在、多くの銀行口座売買サイトが閉鎖していることが確認されました。当サイトで危険であると告知したサイトの半分以上は閉鎖しておりドメインが解約されていることが確認出来ました。
これは警察による一斉摘発による影響だと思われます。本当にこういう時の警察は頼もしいです。
しかしまだ残っているサイト等もありますのでお手軽なバイトだなどと安易な考えで行動を起こさないように気を付けてください。
◆2016/11時点でまだ稼働している銀行口座買取サイト
繰り返しますが銀行口座買取というビジネスは存在しないのです。銀行口座買取は犯罪行為です。
買った側も売った側も罰せられます
こうした業者に売ってしまった銀行口座は最短でその日のうちに犯罪の集金口座に使われてしまいます。銀行と警察が連携することで早ければ1週間程度で売ってしまった方の銀行口座は凍結されます。
警察主導で銀行口座を凍結されるということは被害届を警察が受理し刑事事件として捜査対象になったということで間違いは無いと思います。
つまり、銀行口座を売った人は犯罪者として刑事罰を受ける可能性があるということなのです。
テレビドラマや映画でみているのと現実は全く異なります。警察対応について他人事のように書かれているブログ記事を読んで安心している人は考えを改めておいた方が良いと言えます。
銀行口座を売却してしまったり譲渡している人物にたいして警察は寛容ではありません。執行猶予になったり罰金刑が科せられることもあります。そしてそのような前科がつくと生活に大きな影響が出てくるだけでなく銀行口座を新しく作ることができなくなったり、何かにつけて前科持ちの過去が人生に影を落としてくることを理解しなければなりません。
文末になりますが今回の記事を書くきっかけになったニュースを下記します。
インターネット上での違法な口座売買をめぐり、警察庁は20日、18道府県警による一斉取り締まりで、売買サイトの管理者を含む12人を犯罪収益移転防止法違反などの疑いで摘発したと明らかにした。
引用元:ネット上の口座売買巡り12人摘発 警察庁 :日本経済新聞
※口座を売買した方、最初に凍結された銀行口座の凍結解除、新規で銀行口座を作る方法の相談は行っておりません。