昨今の闇金業者は新しい手法を生み出してきています。新手法は匿名性が強く犯人特定をさらに難しくすることになるかもしれないので現状わかっていることだけでも先に紹介する事で詐欺の未然防止の一環となることを期待します。
・口座詐欺業者の連絡方法
昨今の業者に電話を使わず日本最大と言われるチャットアプリを使ってコンタクトをとるやり方があらわれております。
ただ完全にチャットアプリだけを使っている業者と数回のやり取りは電話という業者が混在しているようです。
高額アルバイトとか裏バイト、口座レンタル、個人間融資など犯罪を助長する掲示板で網を張っている業者に連絡をすると、電話で連絡が入ったり、メールが届いたりします。
この段階までは通常の業者と変わりませんがここから業者のやり方が変わってきます。
「便利なので以後はアプリを使ってやり取りを行いますのでアカウントを教えてください。免許証の写メや連絡などは全てアプリとアプリ電話で行います。」
と持ちかけられます。確かに便利なツールであるためその誘いに乗ってしまう被害者さんも多いようです。この手法はまだ一般的とは言えませんが確実に増えてきております。
口座のだまし取りが完了し、数週間ほどして銀行口座が凍結されてしまったことを不審に思った被害者さんがアプリを確認しても、
「退室しました」
と出てしまいそれ以上追いかけることもできません。さらに、電話でコンタクトした場合も連絡先番号へかけてみると
「おかけになった電話番号は現在、・・・」
とすでに使われていない電話番号になっており業者は逃げてしまいます。問題が表面化して警察に相談したとしても警察がまともにとりあってくれないことがあります。
警察にしても銀行口座は他人に渡したり譲渡、売買出来ないことは当たり前の知識でしょという見解である他、自己防衛がたらないのは自己の責任と話すこともあるようです。
銀行口座は知らなかったですまされるような問題ではないです。
ただでさえ闇金業者は自分たちの存在をひた隠しにしてきますがラインなどトバシ携帯を使ってさらに匿名性を発揮できるツールを使うことで今まで以上に正体がばれにくくなってしまうことに不安を覚えます。
大手チャットアプリで個人情報の写メを要求したり銀行口座情報を聞き出すような業者は違法性が高く危険であると認識することが大切です。
・個人間融資という罠
闇金がサイトを持たずにやり取りをするケースが広がってきております。その1つが個人間融資なる掲示板です。借りたい、貸したいなどスレッドを作らせそこでやり取りをさせるシステムですが、貸金業登録番号を取得した正規業者以外に日本では融資行為は認められておりません。
実際には闇金業者がはびこっており犯罪の温床になっているようです。個人間融資をとっかかりにして接点ができた業者と被害者の間で横行しているのが「口座だまし取り詐欺」です。融資の条件として提示されるのが
キャッシュカードと身分証明書
キャッシュカードと暗証番号
キャッシュカードと通帳一式
などです。相手に渡すと数日後に連絡が取れなくなり慌てて銀行口座を閉鎖するなどしても大抵が犯罪行為に使われた後であるようです。確認できている犯罪は、振り込め詐欺、還付金詐欺、オレオレ詐欺、闇金、未公開株詐欺、競馬予想詐欺、ロト6当選詐欺ですがまだあるかもしれません。
金融サイトを作って被害者を募り条件提示として銀行口座を担保にする闇金フェイスの特殊詐欺と比べてより少ない情報でやり取りできる個人間融資は今後さらに犯罪業者に支持される可能性があります。
どちらもここ1カ月で急激に相談が増えておりますのでくれぐれも気を付けてください。